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スマホと学力との因果関係

子供にスマホ、タブレットは必要ないと思いますね。

–以下引用ここから–

データが証明】学力低下の元凶は「スマートフォン」だった――白石新(ノンフィクション・ライター)〈週刊新潮〉

【データが証明】学力低下の元凶は「スマートフォン」だった――白石新(ノンフィクション・ライター)〈週刊新潮〉
“中毒”になると時間が奪われるだけではすまない……
 いまや小中学生の生活にも深く根を下ろしてしまったスマートフォン。のべつまくなしにゲームやLINEに興じ、学習や睡眠の時間がけずられているばかりか、スマホの使用で脳の活動自体が低下している可能性まであるという。学力低下の元凶、ここにあり。

 ***

 スマートフォンが学力低下の原因になっている――。そんな調査結果が次々に発表されている。

 以前から、スマートフォンに没頭するあまり、学習時間や睡眠時間がけずられてしまうという問題は、指摘されてはいた。それが徐々にデータとして明らかになってきた。そしてスマホの使用が、学力低下に直接影響している可能性まで見えてきたのだ。

「調査をするまで、こんな結果になるとは予想だにしませんでした。スマホ使用が直接的に学力低下をひきおこしている可能性が、ほんとうにあるのです」

 そう語るのは、仙台市教育委員会と共同で調査をおこなった、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授で、

「早急に手をうたなければ、大変なことになるかもしれません」

 と警鐘を鳴らす。だが、そのおそるべきデータを見る前に、子どもたちの生活にいかにスマホが入り込んでいるのか、実態をながめてみよう。現代の子どもたちは、まさにスマホに支配され、スマホの奴隷と化していると言っても過言ではないのではないか――。そんな衝撃的な暮らしぶりが浮き彫りになるのだ。

「最近、中学校の昼休みがやけに静かだという声をよく耳にします」

 スマホをはじめ、ネットを介したいじめ問題などに取り組む団体、全国webカウンセリング協議会理事長の安川雅史氏が語る。

「昔、と言ってもつい最近までそうでしたが、子どもたちは昨日見たテレビ番組のことを、翌日の休み時間に語り合ったものです。しかし、今の子どもたちはスポーツ中継とかを見ながら、LINEなど無料通信アプリで、のべつまくなしに言葉を送り合っています。一日中、LINEでやりとりしているため、学校で直接顔をあわせた時に、なにを話していいのかわからない。そのために、せっかく休み時間になっても、おしゃべりもせず、スマホでゲームやLINEなどをやってしまう。だから休み時間がやけに静かなんですよ」

 こうした現状を踏まえて、安川氏は将来を案じる。

「思い出というのは顔を見合わせて経験したことなんですよ。このままでは、今の子どもたちが、いつか同窓会を開いてもなにも話すことがない、なんてことになりかねません」

 やんやと賑やかな休み時間を経験してきた人間にとって、静まり返った教室で中学生たちがうつむいてスマホをいじっている光景は、まるでSF映画だ。しかも教室の外では、さらに状況は悪化しているという。安川氏がつづける。

「進路が決まった中学生のケースですが、春休みに同じ高校へ進学する者同士で、LINEで情報交換をしているうちに、送った言葉の意味の取り違えなどからトラブルになり、入学式当日から登校拒否、といったことが少なくありません。ほかにもスマホのゲームにはまっている子は、ゲームのメンテナンスの日だけ登校するという事例もある。恋愛ゲームの場合、ゲーム上の恋人に“もう寝たい”と言ったところ、“もうすこし起きていて”と促され、満足に睡眠もとれない、という子までいるんです」

 昼夜をとわずコミュニケーションを強要され、仮想恋愛でバーチャルな恋人に睡眠時間を奪われ、あまつさえ高校進学の機会すら失ってしまう――。2008年にアップル社がiPhoneを発売してからわずか7年。子どもたちの生活は、これほどまでスマホに支配されていたのである。

 これで勉強に影響が出ないわけがないが、実は、時間が奪われることによる間接的な影響にかぎらず、スマホの利用が直接、学力低下の原因になっている可能性があるというのだ。

■勉強時間は同じでも
 昨年8月、文部科学省が所管する国立教育政策研究所が「平成26年度全国学力・学習状況調査」の結果を発表した。その際、国公私立の小学校2万352校と、中学校1万173校を対象とする悉皆(しっかい)調査も実施され、携帯電話やスマホの利用時間が短い生徒ほど、平均正答率が高くなるという結果があらわれたのだ。

 たとえば小学生の算数Bの成績。1日のスマホ使用時間が30分未満の生徒の平均正答率が60・7%なのに対し、4時間以上と答えた生徒は43・6%と、スマホを使う時間が長いほど、正答率は顕著に低くなっていた。この傾向は中学の国語や数学の正答率においても、まったく同じだった。

 また横浜市教育委員会が中学生を対象に、スマホや携帯でネットやメール、SNSを毎日どれぐらいやるか、アンケートをおこなった結果、どの学年も約50%が、1時間以上やっていると回答したという。これを同教委が、教科調査の正答率とクロス集計したところ、メールやSNSに費やす時間が長い生徒ほど、正答率が下がると判明した。たとえば、中2で30分以下と回答した生徒の正答率が64%なのに対し、3時間以上の生徒は51%と、激しく低下していたのだ。

 これを、スマホによって学習や睡眠の時間が奪われたため、と結論づけるのは早計だという。実に、もっと深刻なデータがつまびらかになっていたのだ。それが冒頭で少し触れた、仙台市教委と東北大が共同でおこなった『学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト』の調査結果である。すべての仙台市立小学校124校と同中学校63校、および中等教育学校1校に在籍する、小学5、6年生約1万7000名と、中学生約2万5000名を対象におこなったもので、すると、

「スマホや携帯を長時間使用すると、いくら勉強をしても成績が下がってしまうという結果がでました。衝撃的でした」

 と、前出の川島教授は驚きをかくさない。とりわけおそろしいのは、家庭での勉強時間が30分未満だと答えた生徒に見られたデータだという。要するに、ほとんど勉強しない生徒たちのケースなのだが、

「そういう子どもたちのなかでも、スマホを持っていないために、LINEなどの通信アプリを使用しない子どもたちの数学の平均点は、約61点ありました。ところが、通信アプリを3時間以上使う生徒の平均点は、いきなり50点以下に下がってしまったのです。これはまさに何らかの原因で、子どもたちの記憶が消去されているとしか考えられません。授業で教わった内容がきれいに消えて、努力が無駄になってしまっているのです。まったく予想外の、驚くべき結果です」

 実際、この調査結果は見るほどにおそろしい。たとえば、毎日30分から2時間の勉強をしている生徒同士を比べた場合である。スマホを1時間未満しか使用しない生徒は、数学の平均点が65点を超えていたのに対し、同じ勉強時間を確保していても、スマホを4時間以上使っている生徒の平均点は、50点台前半まで下がってしまっていたのだ。

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 長時間勉強している生徒の場合も、スマホの使用時間が明暗をわけている。1日2時間以上勉強する生徒は、スマホ使用時間が1時間未満なら、数学で平均70点以上を獲得している。ところが、同じく2時間以上勉強していてもスマホを2~3時間使う生徒の場合、平均点は10点以上低い。たくさん勉強しても、長時間スマホをいじっていれば成績は下がるというわけだ。

 これは数学にかぎらず、国語、理科、社会、英語のどの科目にも、同じ傾向が確認されている。

■脳の活動が低下する?
 川島教授は、嘆息をまじえてつづける。

「これまでは、勉強時間や睡眠時間がスマホによって奪われ、学力低下をまねいていると思われていました。しかし、一定時間勉強をしている子の成績も、スマホを使う時間が長いほど低下することが判明した。さらには、日ごろほとんど勉強をしない子の場合も、スマホをやっている子の成績のほうが低下するというデータが得られた以上、スマホが学力に直接的な影響をおよぼしている可能性は高いと言わざるをえません」

 ただでさえ勉強しないのに、スマホをいじってさらに成績が下がるとは、親が気が気ではないのは当然だが、この国の将来まで心配になるではないか。

「本来なら、ここから猿やマウスを使って実験をつづけるのですが、残念ながら彼らはLINEなどにはまらないので、それは叶いません。今後、LINEなどを使用する際の人の脳の血流を調べていきますが、現時点では、脳の中でおこる現象が、テレビを見ている時に似ているのではないかと考えています。すなわち、脳の前頭前野と呼ばれる部分に抑制がかかるのではないかと。すると、血流が下がって脳の活動が低下するのですが、スマホでLINEなどに没頭している際も、脳内で同様の現象がおこっているのではないか。脳の血流の低下が見られるということは、シナプスあるいはミトコンドリアのレベルで反応があって、脳のはたらきを低下させている可能性があるのです」(同)

 もちろん、スマホを持っていても、学力が下がらない子どもたちもいるにはいる。同調査でも、

「スマホを所有し、なおかつ使用時間が1時間未満の子どもたちの間では、勉強時間が長いほど成績がよくなる傾向が出ました。スマホも上手に気分転換に使えば、必ずしも学力低下につながらないわけです」

 と、川島教授。諸刃の剣とまでは言わなくとも、スマホも使い方次第ということなのだろう。それでも教授は懸念する。

「もともと勉強が苦手な子どもたちがスマホを手にしたため、こうした結果になった、スマホのせいではない、という声もあるでしょう。しかし、それでは家庭でほとんど勉強しない子ども同士を比較しても、スマホを長時間使う子のほうが成績が圧倒的に悪い、という結果に説明がつきません。子どもたちは危険にさらされている。抑制力が弱い子どものためには、お酒やタバコと同様、ある種の規制を考えていく必要があるのではないでしょうか」

 実は、その必要性は、すでに国内外を問わずさけばれている。

 今年、ロンドン大学経済政治学院が発表した調査結果によれば、スマホを学校に持ち込ませないことで学力格差が縮小する、と判明したという。

 イギリスの91の学校の生徒、約13万人を対象にしたこの調査は、16歳で受ける全国統一試験の結果と、学校における携帯電話に関するルールの変更との関係を調べたものだ。それによると、すべての学力グループで、スマホの学内持ち込みを禁止することで成績が向上する傾向が見られたという。なかでも学力が一番低いグループの場合が顕著で、成績の伸び率指標は、他のグループの倍以上も高くなったのである。

 また国内では、東大や難関医学部進学率が全国トップクラスの進学校、兵庫県の灘中・高校でも昨年、スマホの利用が制限されるようになった。同校は自由な気風を重んじ、校則がないことでも有名だが、スマホに関しては、生徒の自主性にまかせるには限界があったようだ。いま、こうした名門校でも、スマホ規制は続々実施されている。

■トラブルになりやすい
 前出の安川氏が言う。

「スマホはたしかに便利ですが、反面、通信アプリを使って文字や絵を送り合うというコミュニケーションは、非常に誤解をうみやすい。子どもたちは理解力もまだ発達途上なので、ちょっとしたことから行き違いが生じます。たとえば、遊びにいく約束をして、“交通手段は何にするの?”と尋ねるつもりで“何でいくの?”と書き送ってしまい、相手には“どうして、お前が来るんだ?”という意味に誤解されてトラブルになる、というようなことは日常茶飯事です」

 子どもたちがスマホを使うにあたっては、時間を奪われる以外にも、実にいろいろな弊害があるようなのだ。では、家庭ではどう対処すべきなのか。育児・教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、自身の中学生の息子と次のような約束をかわしているそうだ。

「私自身、漫画や『信長の野望』といったパソコンゲームに夢中になった時期もあったので、子どもがスマホにハマるのは理解できる気がします。ただ、ハマって無為な時間を過ごしてしまった時、“いったい僕はなにやってんだ?”と気づいて反省できるかどうかです。そうして自分でルールを作ることも大事だと思いますが、わが家では、ネットと接続するブラウザにフィルタリングし、アプリを新しく購入するときは、親としっかり相談することになっています。さらに家でスマホをいじるのは、自室ではなくリビングにすること。寝る時にはリビングに置いてある充電器につなぎ、自室には持ち込まないことを約束させています」

 こうしたルールを徹底できれば、スマホも“便利な道具”にとどまりそうに思えるが、それでも、

「そもそも、スマホが普通の子どもにとって必要かどうか、考えてみてもいいかもしれません」

 と、川島教授は言い、東日本大震災という過酷な経験をふりかえりながら、スマホの必要性について、こう説くのである。

「宮城県内で子どもたちと交流する機会があるたびに、果たしてスマホは本当に必要か、と問うんです。東日本大震災の時、1カ月ほど携帯電話が不通の地域がありました。その時、家族や友だちとのコミュニケーションは、LINEを駆使しているいまと比べて希薄だったか、と問うと、子どもたちは異口同音に、そんなことはなかった、とこたえます。ひっきりなしに言葉や絵を送り合うスマホ経由のコミュニケーションに慣れてしまうと、どうしても生活に必要な気がしてくるのでしょうが、その必要性については、いま一度考えるべきでしょう」

 野放しのスマホ使用による子どもたちへのマイナス効果は、想像以上に大きい。しかも、学力低下に直結しているなら、もたもたしている時間はない。こればかりは“既読スルー”は禁物である。

 ***

白石新(しらいし・しん)
1971年、東京生まれ。一橋大学法学部卒。出版社勤務をへてフリーライターに。社会問題、食、モノなど幅広く執筆。別名義、加藤ジャンプでも活動し、マンガ『今夜は「コの字で」』(原作)がウェブ連載中。

※「週刊新潮」2015年11月5日号

–以下引用ここまで–


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