【転載】周波数に完全対応していない格安スマホの落とし穴

周波数に完全対応していない格安スマホの落とし穴

石野純也 / ケータイジャーナリスト

 「格安SIM」と組み合わせて使う、SIMフリーのスマホだが、選択する際には注意しなければいけないことがある。もっとも重要だが、利用者にとって分かりづらいのが、対応する「周波数」だ。選ぶ機種によっては、エリアが狭くなってしまうこともあり、都市部以外に住む人は、特に気をつけておきたい。

スマホに限らず、携帯電話は電波を使って通信を行う。携帯電話も無線機の一つで、電波の波長を合わせて基地局と通信している。テレビやラジオの設定をしたことがある人にはわかりやすいと思うが、これらもアンテナから発信されている特定の周波数に合わせることで、映像や音声を受信している。原理的には、携帯電話も同じだ。一般的に、携帯電話事業者は複数の周波数を持ち、それらを組み合わせてエリアを構築している。

地方で使うなら知っておきたい周波数の知識

では、なぜSIMフリースマホの場合、周波数に注意しなければならないのか。答えは、通信事業者と端末メーカーの歩調が、完全に合っていないからだ。ドコモやauを使っているケースでは、ほとんどの場合、端末はそれぞれの通信事業者から購入している。これらの端末は通信事業者が端末メーカーと調整を行っており、それぞれの事業者が持つ周波数にきちんと対応している。

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ところが、これらの大手通信事業者から基地局などの設備を借りるMVNOは、基本的には端末を開発していない。端末を取り扱うMVNOも増えているが、大手通信事業者のように、端末メーカーに仕様を合わせてもらっているわけではない。

SIMフリースマホを販売するメーカーの中には、海外向けに作った端末の仕様を大きく変えずに、そのまま日本に投入するところもある。さすがにまったく通信できないものはないが、中には日本の周波数と完全に合っていない端末もある。日本の通信事業者が持つ周波数の一部は、海外では特殊なケースもあり、その部分は使えないというわけだ。

ドコモ回線「800MHz帯」に対応しない海外端末も

多くのMVNOはドコモの回線を借りている。そうしたMVNOを使うとき、特に注意したいのが「800MHz帯」の周波数だ。これは「バンド19」とも呼ばれる。この周波数帯は海外だと珍しいため、対応していない端末がある。

この周波数帯は電波が飛びやすく、広い場所を一気にカバーするために主に地方で使われている。都市部でも、ビル内など、電波が入り込みづらいところに、この周波数を使うことがある。自分の住んでいる場所が800MHz帯のエリアだった場合、端末が対応していないと圏外になってしまうのだ。

たとえば、中国メーカーのファーウェイが販売する「オナー6プラス」は、LTEが800MHz帯に非対応。3Gは対応しているため通話やデータ通信はできるが、エリアによっては、データ通信が遅くなる可能性が高い。

「オナー6プラス」のスペック表の通信方式を見てみると、「FDD−LTE」の欄には「B1/B3/B7」の三つが書かれている。これは、周波数2GHz帯、1.8GHz帯、2.5GHz帯のこと。このうち、B1とB3はドコモの周波数と合致するが、800MHz帯には対応していない。

「オナー6プラス」のスペック表の一部

 同じファーウェイ製でも「P8ライト」は800MHz帯に3G、LTEとも対応している。このため、利用できるエリアを考えると、こちらを選ぶのが正解だ。

ドコモのマップで周波数帯エリアを確認しよう

とはいえ、自分の住居やよく行く場所が、どの周波数のエリアになっているのかは分かりづらい。その場合、あらかじめエリアマップを確認しておけばいい。ドコモの回線を借りて使っているMVNOの場合は、ドコモのサイトに行けば、800MHz帯だけのエリアを地図で見ることができる。

ネットで公開されているドコモのエリアマップのURLを開く。見たい地域を指定し、「サービスを選択」の「LTE」の項目を選ぶ。そうすると、LTEエリアをピンク色、 LTEエリア(800MHz)をオレンジ色で表示している地図が出てくる。その、オレンジで表示された部分が800MHz帯のLTEエリアだ。

ネットで公開されているドコモのエリアマップ。オレンジの場所が、800MHz帯のLTEエリア

 この周囲に住んでいるようなときは、800MHz帯非対応のスマホを買うのは避けた方がいい。

このように、SIMフリースマホを買うときには、ある程度電波の知識も必要になる。MVNOの市場がもっと大きくなれば端末メーカーの対応も変わってくると思われるが、今はまだ過渡期だ。端末購入時には、対応している周波数をきっちり確認するようにしたい。

<「知ってトクするモバイルライフ」は毎週火曜日に掲載します。次回は7月28日です>

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石野純也

ケータイジャーナリスト

1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。

http://mainichi.jp/premier/business/entry/index.html?id=20150717biz00m010004000c


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